ネタバレについて思うこと

神霊廟のネタバレを数日間回避してて思うことをつらつらとまとめました。
Twitterで書いた長文を少し足し引き修正してまとめ直したものだけれど、こんなに書いてたのかとちょっと自分でも引いた。
一応念の為に言っておくと、僕自身はネタバレ自体に抵抗はないです。
ただネタバレを本気で嫌がってる人も割とtwitter等で見かけるので、一緒にネタバレに対する人の配慮の仕方とかを観察しようと思ったのがきっかけです。


という訳で以下ネタバレに関して思うところ。


とりあえず、「そりゃ大事に取っておいた唐揚げ不意打ちで口の中放り投げられたら嫌だよねぇ」というのが一番最初に感じたこと。
普通にpixivとかみてるとサムネ対策とかしてない人が結構多くて、確かに本気で嫌がってる人からしたらうんざりするだろうなぁ、と。
特に最近は、夏コミ直後はネタバレに配慮していたけれど、まだ製品版が出ていないのに1週間程で何故か配慮することを辞めてしまう人もいる。
何かで目にしてしまったら直ぐ目を逸らすようにしてたけれど、既に何人かのボス名や大体の色合いは覚えてしまった。
こんな現状では文句を言っても「それならpixivなんて覗かなきゃいいだろ」っていわれて終わり、って意見が出るのも分かる。
でも、そういうのが嫌がる人は身を隠して他の絵や情報を入手することも許されない状況に追い込まれざるを得ないのだろうかと思うと、自分はそれは違うと思っている。


ネタバレに対する意識の差は、そのままゲームとの関わり方で分かれてるのかもしれない。
例えば、ゲームと攻略本を一緒に買ったり、すぐネットで調べる人はネタバレに対する抵抗は薄いだろう。
だれど、出来る限り自力で進み、イベントやキャラクターと出会いたい人、それで感動したい人はネタバレ嫌がるのは当然だし、そういった喜びを奪った人に対して不満を覚えるのも当然だと思う。
勿論、ルールとして明文化されていない以上、ネタバレに対して何の対策もしないこと自体をその規約に則って咎めたりするのは不可能。
ルールを破っていないんだから。
ただし、ネタバレに対して「騒ぎ過ぎだ」という人は、


『ルールを破っていない=悪ではない』という意識が強すぎる


ような気がする。



ネタバレを気にしないことと、ネタバレに配慮しないことは全く別の問題で、特に配慮しないことは「自分の作品によって誰かが嫌な思いをする、迷惑に思う」ことに対して無頓着であるように思う。
以前Twitterで表現の話をしたときに述べた、『想像力の欠如』に通じる話。
勿論愉快犯も少なからず居るんだろうけれど。


先程述べたとおり、ネタバレに関してはルールとして明文化されていない場合が多い。
それだけに一人ひとりが『何故明文化されないのか、またルールとして明文化されてしまったらどうなるか』を考える必要はあると思う。
そしてそれは、「罰せられなければ何をしてもいいのか」という問に繋がる。
ネタバレというのは、性表現、暴力表現の話などと一緒で、人によってはそれによって不快感を覚えるコンテンツ。
にもかかわらず、そういう意識を持っていない人があまりに多すぎるように思う。


最初の話に戻るけれど、好きな物はいつ食べてもいい人、最初に食べたい人、最後にとっておきたい人に分かれる。
これは好み。
良し悪しの話じゃない。
ただ、ネタバレに対して無配慮な人は問答無用で他人の口にそれをねじ込む。
文句を言っても「どうせ早かれ遅かれ食べるんだから」と相手にしないかもしれないし、「気にする方が神経質なのだ」と切り捨てるかもしれない。
仮に指摘されて慌てて改めるならば意識の違いであって少なからず気遣いは出来るのだろうけれど、既に目にした人としては意味のない行為だ。

腹を立てた人はネタバレを罰せられるルールを作ろうとするだろう。
しかし、そうなると結局皆が損をする。
チラ見せなら良いのかとか、モザイク入れてるからいいのかとか、追いかけっこが始まる。
そうならないためにはどうしたら良いのだろう。


一番確実なのは従来言われているように、棲み分けること。
ただ、これだとどっちが出ていくだ場所をどうするだ周知させるためにはどうしたら良いだと問題は尽きない。
情報を入手する場に対していろんなことを求めても母数が多ければ確実な防御策はまず無いとおもう。
そもそも、棲み分けによって移動を余儀なくされた人が関係のない部分の情報収集にも支障が出てくるのが問題だ、というのがこれを書いてるそもそもの動機なので、結論としてこれを推すのは本末転倒。

しかし自分には、他に対応策になるような事は思い浮かばない。

結局、解決を各々の内面、つまり考え方を改変していくより他にないように思う。
ネタバレを見ても許す。
悪く言えば泣き寝入りしか無い。
良く言えば、これを通じて広い心を養うチャンス。


とは言え、勿論単純に無配慮な人全てを許す、というのも無理だろうし、それではあんまりだ。
それぞれの場はローカルルールを定め、ネタを知っている側にある程度の配慮を強制してもいいのではないかと思う。

つまり、ネタバレをする際でも許す為の理由、余白を作ること。
その為に、例えばpixivなんかでは一枚あいだに『ネタバレ注意』と挟んだり、大百科などでは文字色を反転させたり、そういった一手間かける気遣いがあれば、例え手違いで見てしまってもずっと丸く収まる。

大事なのは、『その配慮は何のためにするものなのか』ということ。
実際に、「自分はネタバレに配慮してます」という実のないアピールにしかならない、実際にはネタバレに配慮出来ていない人も散見される。
例えばpixivなどではタイトルに【ネタバレ】と付け足しただけで特に配慮もなくキャラの絵と名前を載せていたり、もっと酷いのはタグにネタバレと付けているだけのものもある。
検索から取り除く事ができるので全く無意味だとは言わないけれど、それよりも新着等で観てしまう可能性の方が圧倒的に対処すべき事柄だと思う。
先ほど挙げた、製品版が出ていないのに一週間や10日などで配慮するのを辞めてしまう人も同じ。
製品版が広くショップや通販などで手に取ることが出来る状態で、金銭的な都合等で手に入れられない人まで配慮すべきだとは言わない。
ただ、例えば神霊廟などの場合ではコミックマーケットで入手できた人は、欲しい人の何割程度なのかを考えてみて欲しい。
会場に行っても入手できなかった人は沢山いたのだ。



大したことをしなくてもいい。
我慢しなくてもいい。
ただ、お互いが少し想像力を働かせてみたらいいと思うのです。
どうやったって話を聞いてないしょうもない人も居るんだし、場合によっては諦めも肝心。
笑って許すしか無いときもある。

ネタを持ってる人はネタバレに配慮する。
ポーズではなく、何のためにネタバレの配慮をするのか考える。
ネタバレを嫌う人はネタバレに配慮してくれる人に感謝する。
そして万が一上手く行かなくてもある程度は笑って許す。

そういった意識を持てる人がひとりでも増えれば、ネタバレによる揉め事はずっと減るのになぁと思うのです。



ちなみに、鳩里は神霊廟ショップ委託開始(9/11)から一週間後からネタバレになるような絵とかも発表していくつもりです。
勿論まだやったこと無いのでどれ位描く気が起きるかはキャラの設定や魅力次第ですが、新着で見かけたEXボスはちょっと可愛いと思ってます。